私の大好きな先生への感謝
敬愛する脚本家の先生とお逢いできる機会がやってきた。
ファンレターから始まった1ファンの私が3年間先生との交流をさせていただいた上、「お逢いしましょう!」とお誘いを受けて一泊2日で、新幹線1時間の先生宅へ伺った。
1日目は先生宅で、愉しいお話をしたり、高原中腹にある素敵な高級レストランでイタリア料理をご馳走になったりセレブなディナー初体験だった。テンションが高いままの私は、先生に失礼な質問などしないように配慮したつもりで、自分の近況やら生い立ちやらめちゃくちゃな人生観やら夢中でおしゃべりしてしまった。
その間、先生はにこやかにうなずいたり、優しい眼差しで直視し私の話を聞いてくださった。年齢は私より5歳先輩で数年来の病気と闘っておられ、最近は危険な状態になられるほどなので季節の変わり目に気を使われていらっしゃる程である。そんな事もあって私はお慰め出来ればなどと穿った気持ちがあったようなきがする。
先生は若い時から車の運転が大好きで、病弱にも拘らず何処へでもベンツを走らせているという。尤も看護されている娘さんは運転が出来ないそうなので仕方がないというし、運転をすると気分が紛れるそうだ。
今夜の宿は、自宅ではお互いに気を使い合うだろうと、駅の近くのホテルを借りてくださった。小さい部屋ながらも最新機能で近代的に出来ている新築ホテルで入浴しゆっくり休んだ。
ベッドに入って1日を振り返った時に、自分の軽薄なおしゃべりを思い出し愕然とした。
歩く事もままならず、苦しそうに息を切らせながらゆっくり歩かれる先生の姿を身近に拝見し、それでも笑顔で懸命に病と闘うその逞しさと、生きるということはこういう事なのだと神々しいまでの姿に感動が迫ってきて、涙が止まらなかった。そんな先生に向けて私の発した軽薄な言葉一つひとつが恥ずかしく、自己嫌悪に陥ってしまった。
翌日その事をお詫びし、私の軽率さの許しを乞うた。
笑顔で、“何とも思ってないわよ!愉しいお話で喜んでいるのに!”とさばさばとされていらして助けられた。
“今日は1日ドライブよ!!”お顔が華やいでいた。娘さんと3人で名所旧跡を休憩を取りながら、案内してくださった。
あの先生だから、人間味のある素晴らしい作品が生まれるのだと確信でき、益々先生のファンになった。この体験で私の今までの甘い人生観ががらりと変わったようなきがする。


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